サーフィンの大会の為に静岡県伊豆の白浜海岸に行ってきました。

 

日本サーフィン連盟（NSA)が主催する公式試合。

全国から総勢何百人という大きな試合です。東北仙台方面から九州は宮崎まで

たくさんの選手が集まりました。

ロングボード・ショートボード・ボディボードとクラスが分かれ

さらに、子供から大人まで皆一緒に戦います。

子供は、本当に小さい小学生から大人は５０代以上の人もいます。

 

皆　海を愛し波乗りに魅了された人たちばかりです。

 

私は、サーフィンは出来ません。

私の大切な人と出会ったときに、その人の　優れたバランス力と運動神経に

惚れてサーフィンをさせました。ハワイに留学したり、暮らした経験がある私は

サーフィンのメッカであるハワイで沢山　世界的に有名なサーフィンの大会を

見てきましたし、ハワイに住む友人の旦那さんの素晴らしいサーフィンも

何度も見てきたので目はサーフィン通になっていたので

その人をサーファーにさせたい一心で、６年近く二人三脚で選手と監督という

スタイルでここまでやってきました。

目で見てるほどサーフィンは簡単ではありません。長いボードからレッスンを

受けて、楽しむ感覚を身につけてから、ショートボードへ移行するまで

何度試練があったことでしょう・・・。まだおぼつかないサーフィンの時から

ビギナーの試合にどんどん参加させ、負けては、泣き、うまくなりたいと

また千葉まで毎週毎週練習に行き、私は、熱い夏も、寒い冬もビデオを撮り続け

反省と復習を繰り返し、選手と一体で、さぼるわけにはいきません。

 

トップアマチュアをめざし、まだ日々　戦ってる今ですが

目指すものがあるからこそ、どんな辛さも乗り越えていくことができます。

 

周りによく「こんだけ海に来るならサーフィンやればいいのに」と言われますが

私は、波乗りを見て、サーフィンの技を研究したり、波のことを学ぶのは大好きですが

波乗りには興味はないんです。もしも、きっと興味を持ってしまったら

自分に必死になって監督はできなくなることも己を知ってるので無理なのも

知っています。

 

さて、今回　この大きな大会で　ハプニングもありました。

 

サーフィンというスポーツは知っていてもルールまでは

知らない人もいると思います。

 

サーフィンというスポーツは基本　一つの波に一人しか乗れません。

左右に割れる波の場合は左右に一人ずつです。

この波に乗りたいと思ったとき、二人同時にテイクオフ（乗るための準備）を

したときは、波に向かう方向に対して後ろ側が優先権があるので

自分の前に誰かがいるときは、その人は「前乗り」といって反則となります。

 

今回　彼女の試合のヒートで、彼女は二度反則をされました。

もちろん反則してしまった人は、気づかないで乗ってしまうこともあります。

わざとしてもいいことは何もないので、してしまった人は、ひとつのライディングの

点数が半分になってしまうという罰則があり、更に二度前乗りをすると

「失格」となり海から上がらなければならないという厳しいルールもあります。

 

今回　彼女のヒートで彼女だけでなく　他の選手も前乗りを二度してしまい

失格になった人もいて波乱なヒートでした。こんなことは今まで沢山試合にでて

初めての経験でした。前乗りをされると波が崩され　うまく乗れる！と楽しみに

していても、乗り切れずに、思うような点数を出すことができず、彼女は

このヒートで負けてしまいましたが、負けることで得ることは、勝つことで

得るよりもたくさんあるんです。

 

今回　勝つためには、前乗りされなかった波で高得点を出さなければ

ならなかったこと。そのための　波選び、波を捉えるポジショニング

パドルの速さなど、学んだことを次に絶対生かすという課題が生まれました。

 

私が監督をするようになって、たくさんのサーファーの知り合いができました。

そのすべての波乗りを愛するサーファーは、どの人も、エネルギーに

満ち溢れていて、私は、海に行くと、海と太陽とサーファーにパワーを

もらいます。いろんなアスリートがいて、その人たちを導く人たちも

きっと私のようにエネルギーギブアンドテイクで明日を信じてるのだと

思うのです。

 

 

もしも、みなさんが　海に行くことがあれば

太陽から、海からエネルギーをもらってください。

 

そしてサーファーのいる海へ行った際は、彼らは

たった一人しか乗れない一本の波にすべてを賭けていることを

思い出してくださいね。