母親が病気になって、母の大学時代の女友達４人が

とても心配してくれて、手紙をくれたり、電話をくれたり

元気になる食べ物など送ってくれたりと、それはそれは

母の心を温かくしてくれました。

 

その母が　みんなに会ってお礼を言いたいと

大学のある京都で皆に会いたいと言い出したのが

数か月前。そのための　プロジェクトが立ち上がり

ちょうど父親も、京都に用事があり、そこに合わせて

行くことに決めるところから始まり

透析を扱ってる薬品会社提携のホテルのツアーデスクを

利用して、ホテルを、まず予約し、そこを通すと　体調が優れなくなったとしても

キャンセル代が

かからないことも大きな特典で、新幹線の予約も変わりやすい母の体調を考えて

ギリギリまで予約をしませんでしたが・・・。

 

決行を決めるタイムリミットは１週間前。（みんなの予約も考えて）

 

 

友達４人のうち、関西方面に住む方二人。そしてあとの二人は東京から・・・。

皆に会いたい！とハガキを作成し、その集まりを「乙女の会」と名付けました(笑)

乙女の会の皆さん、二つ返事で　参加したいと返事がきました。

 

神様は、頑張る母の味方についてくれて　予約を決定する１週間前も

元気で、この感じだと　行けそう！と　乙女の会が　本決まりになりました。

 

乙女の会を開催するにあたって・・・

 

母は、頭の中に　あるイメージがあったようです。

ある日、

「わたし、リボンが欲しいのよ～」と言い出し、何に使うかと聞けば

 

長いテープの一つにリボンを結び、それぞれの

名前を書いて、みんなで会った時に　そのテープを皆で持ち、全員で

テープカットをして、カットしたリボンを記念に渡したいと　言い出しました。

 

なんと　おしゃれな乙女の会なんでしょうか！

 

さっそく、

僕と姉貴は　その乙女の会のイメージを叶えるべく

ハートのリボンを見つけ、一つ一つリボンを作り　テープに母のリクエストの言葉

「心の友　○○へ　ありがとう」と字の綺麗な姉貴が書きました。

 

食事会のレストランには、僕と姉貴は　早めに入り、準備をし、

画像のように綺麗な丸い輪っかができました。

 

時間になり、４人の乙女の方たちは集まりました。

母は、浪人してるのでみんなより２つ年上の８１歳ですが

ほかの４人は７９歳とか８０歳ですが、いやぁ、全然　お婆さんぽくないんで

びっくり！！！

 

テニス大好きな人もいたり、着ている服の色も　明るくて綺麗な色の服。

おしゃれさんです。みなさん。

髪の色も　白髪なんかじゃないんです。よく食べるし　耳も聞こえてるし

話すテンポも速いし～・・・。

 

３時間弱の乙女の会は、あっという間に終わり

帰り際に　ある乙女の友達が母に言いました。

 

「今日が始まりなんだからね！　次また楽しみにしましょう！」と。

 

その方は、リボン付きのテープを　持ってきてバッグに、さりげなく結んでいました。

きっと、その方にも　そのテープは力となったんじゃないかと思いました。

そして・・・

８１歳の母に今日が始まりと言った　その言霊は大きなエネルギーとなりました。

 

２泊の京都でしたが、母は乙女の会を終えて　東京に戻ってきても

とても元気です。足の力も以前よりあり、食欲もあり、意欲が以前より

あります。

 

透析の力もあるし、薬も大事だけれど

友達の存在も母には、大きな力になりました。

 

いつもいつも会えていたわけではないけれど

元気がないときに　そっと励ましてくれる　励ましてあげたい。

それが友達だよね。

 

僕が大切にしていることです。

だから、僕は　母の子供なんだなと　乙女の会の司会進行役をやりながら

乙女の方たちが涙ぐむ姿を見ながら

友達っていいなと改めて思わずにはいられませんでした。

 

 

今回の旅は　車椅子を使っての旅だったので

介護タクシーを利用したり、新幹線の駅では、品川駅の駅員さん

　京都駅の駅員さん、ホテルの人たち、たくさんの人に協力してもらいました。

親が高齢になったからこそ、知るいろんな方のいろんな仕事ぶりや

車椅子を押す力の加減や気の使い方で　その人の　やさしさがわかります。

そんな気持ちに触れて　僕にとっても、乙女の会だけでなく

あったかい触れ合いの旅になりました。