8年間 勤めた クリニック勤務を昨日
退職しました。
延べ300人近くの人に出逢い
延べ3000回以上のカウンセリングをしました。
カウンセラーはクライエントを選べません。
選べないからこそ
誰に対しても、同じ気持ちで向き合っていても
受け取り方や相性の善し悪しで
すごく感謝されることもあれば
その逆もあります。
褒めて欲しい訳でも、感謝されたいわけでもなく
僕は、それぞれが 自分の中にある 「可能性」を信じて欲しいことと
変えられない過去にこだわらず、未来だけは希望に変えられるということを
心に浸透させる役割だと思って、向き合いたかっただけなんですが
千差万別、十人十色
ほんとに、人間 面白いです。
退職は、昨年から ずっと考えていたのですが
ずっと、寄り添って見てきたある男の子が 就職できたら 辞めようと
願掛けみたいに考えていて、この春、彼は就職がきまり
決意したわけです。
この男の子の物語は、亡くなった母もずっと気に掛けていて
○○君 どうした? 学校行けるようになった?
と元気な時も、病床でも、心配していたものでした。
ひとつひとつ彼は、階段を上っていきましたが
ひとつ上がっては、転がるように落ちたり また上ったり
器用と不器用をコントロールできなくて苦しむことも多々ありました。
カウンセラーは根気の仕事です。信じて待つこと。
その14歳だった男の子は、今年21歳になります。
どんどん言葉使いも大人になり 態度も大人になり
これまでに経験したことや 出逢った環境で 得た彼なりの成長。
退職の話をしたときは、感慨深く 「 本当に大変お世話になり
なんといったらいいのか・・・・。感謝しきれません」と言い
そんな言葉が出てくるとも思っていなかったし
そんな言葉をつかえるようになったことにも 感激して
涙ぐんだものです。
僕の亡くなった 母も ○○君のことを ずっと気にしてたよ。
と伝えると、初めて聞きました。ありがとうございます。と・・・・。
もうこの子は、どこでもやっていける。
これからは、少し離れた距離で ずっと見守っていこう。と心から
思えました。
元来、僕は、集中してのめりこむけれど
一生 のめりこまないタイプなのだなと思います。
変化を好むからです。
仕事も、興味の向くまま、好きなことしかやってきませんでした。
結婚して、子どもがいれば、そんなに好きでもないことを
仕事にしていたかもしれないけれど
自由に生きてきた僕は、この8年間が 十分な「達成感」だったと思います。
もしも、叶うならば
僕のしたいように子ども達と関わることができる
スクールカウンセラーをやってみたかったです。
現実のスクールカウンセラーは、学校の中の保健室みたいなところにいて
その学校の校長や組織の一員になって、その枠から飛び出てはいけなくて
ちんまりと卒なくいるだけが現状みたいで、
僕がしたかったのは、小学生や、中学生のように大人になりきれてない子ども達の
大人が気づけない、助けてのサインや、開けない心の扉を
学校や、学校外で 時には遊びながら、そして親のカウンセリングなどしながら
家族みんなで、考えられるような そんな仕事ならば
きっと、また違った形での、カウンセラーを これまた何年かは
続けていたのではないかなと思います。
今後は、リッキーカウンセリングルームは、
ゆったりのペースで残しつつ
新しい仕事をしてみたいなと思ってもいます。
いくつになっても「挑戦」は楽しいものです。
コロナで、自粛生活をしながら、自分の残りの人生の在り方を
ぼんやりと考えることも多かったです。
常に思う 結論は
とことん楽しく、愉快に、後悔なく。
そして
ちょっと努力する。ちょっとシンドイことする。諦めない。
楽しいと思えるのは、苦しかったから。
幸せと思えるのは、頑張ったから。
という言葉には、楽ばかりはないよ。
けど、苦しいばかりでもないよ。ということなんだなと思うのです。
退職にあたって
沢山のクライエントさんや、スタッフからのメッセージやプレゼントをいただき
院長から卒業生から花束をありがとうございました。
出逢った方 みんなに
小林先生は、明るくて元気で面白かったな。というイメージが
定着してくれて、それが僕の自慢です。
ブレずに、向き合えた証拠です。1回でも、自分の気分や、何かを引きずって
冷たかったり、暗かったり、元気なかったりしたら
僕がプロとして仕事が出来ていなかったということです。
本当にクリニックに来てくれた皆さん
卒業生たち、ありがとうございました。
感謝感謝です。
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